Suede Trucker Jacket
定番のRoad Master Jacket以外に毎シーズン数型リリースしている、『Leather Jacket』。
デザインナーが好んでよく着ているレザージャケットはこの時期、登場回数が多く愛して止まない素材の一つ。
本日は5年振りとなる『Suede Trucker Jacket』のご紹介です。
*A VONTADEで使用されているこちらのSuedeが目指した方向性は、革本来の風合いを感じて頂けるOLD AMERICANな匂いのするWILD SUEDEを使用。
国産の床スウェード(革を2層以上に分けた際に取れる、銀面(表面側)を持たない”床革”を起毛させたもの)を使用し、通常裏面で使用するスウェード面を表に使い、十分にオイルを入れる事で、柔らかくしなやかなタッチに仕上げています。
毛足の長さが整ったキメの細かいスウェードと云うよりかは、若干毛足が長く、ラフアウトのような雰囲気とヴィンテージの風格が漂い、革本来の特性を活かしたオリジナルの仕上げを施しています。
1枚の革の限られた大きさの中からどの部分の毛足を長くするのか、短くするのか個性が決まるので、皮の状態を読み取るセンスが必要とされます。
その為、人間の皮膚同様に、1点ごとに毛足の長さや風合いに微妙な個体差がありますが、それも商品の持つオリジナリティーとして理解して頂けたら幸いです。
トラッカージャケットは『Levi’s』が1960年代に世に送り出したサードモデルの別称のこと。
そのサードモデルをベースにしたジャケットもトラッカージャケットと呼びます。
両胸のポケットやV字の切り替えなどのデザインは踏襲し、フロントと袖口、脇のアジャスターなどはオリジナルのドットボタンを使用しています。
今日ではどこでも、目にするサードタイプのジージャンはType Ⅲが原型で、正直あまり手を加えるポイントがないところがスタンダードの証でしょうか。
個人的にはアンダーカバーのJONIOさんが着ているイメージが強く、若い頃は高根の花で中々手が出せず、大人になり身近な存在となって、こうしてブログを通じてご紹介するのも何かとご縁を感じます。
天然革ならではの風合いをダイレクトに感じて頂けるよう敢えて裏地は付けず、ポケットや脇タブなどを断ち切りにすることで、厚みを軽減するとともに70年代のクラフトレザーのようなエッジの利いたデザインになっているところも魅力の1つ。
着用後の率直な感想としては、着心地が軽くストレスフリーと云う事。
レザーを薄く剝いていますので、驚くほど軽量でレザーの『着にくさ』を一切感じない1枚かと思います。
シルエットもヴィンテージのような細く短いシルエットではなく、身巾やアームホール、着丈含めてバランスの取れたGOOD SIZE、程良くゆとりのあるシルエットにメイクされています。
すでに極上でしなやかなレザーですが、スムースレザーと違い艶が出る出ないの問題ではなく、毛羽立ちであったり、汚れや多少のキズだったりと生活していく上で、様々な工程が味わいになっていくのであまり神経質になる事なく扱え、スムースレザーとは違った愉しみ方が出来るジャケットかと思います。
今時期はアウターとして丁度良い気候でしょうか、シャツジャケットのような感覚で、オーバーコートなどのインナーとしても冬場にはお勧めです。
デニムのGジャン同様に扱う事で、コーディネートの幅が格段に広がります。
1枚仕立ての為、レザージャケット特有の『着さされている感』はなく、着用を重ねるほどに身体に馴染むのでじっくりと育てていきたいところです。
同素材の新型のジャケットはまた後日に。
■ Suede Trucker Jacket ■
material/Cow Wild Suede
color/COYOTE
size/S.M.L
price/¥86.900(Inc Tax)
Suede Trucker Jacket商品ページ→https://shop.brick-layer.jp/?pid=163627499
Bricklayer Horii