Coal Mine Jeans
1848年
大工のジェームズ・マーシャルがシェラ・ネバダ山中で金を発見したという知らせと共に、東部の人々はこぞって西へ西へと向かいます。
ゴールドラッシュの始まりです。
一攫千金のアメリカンドリームを叶えるために人々が求めた丈夫な金堀りに耐えうるズボン、それを手持ちのキャンバス地で作ったのが、彼の”リーバイ・ストラウス”です。
手持ちのキャンバスが無くなるとインディゴ染めのデニム生地でズボンを作っていくわけですが、それが今日まで我々が愛するジーンズになっていると考えると、非常に感慨深いものがありますよね。
本日はそんなゴールドラッシュに沸いた時代からインスパイアされた、ジーンズのご紹介です。
『 Coal Mine Jeans 』
1800年後半~1900年代初頭の炭鉱夫が履いていたであろうジーンズからの、インスピレーションでデザインされた5ポケットパンツです。
オリジナルで作られたデニム生地は、経糸にジンバブエの長綿、緯糸には品種改良される前の天然の茶綿を使用した13.5ozのセルビッチデニムを使用。
茶綿を使用したデニムは深く沈んだ迫力のあるオーラを放ち、色落ちしていった際の色が深みのある美しいフェードブルーになるのが特徴です。
ヴィンテージデニムのムラ形状を分析して紡績された、特注のデニム生地。
通常は仕上げで毛焼き+スキュー加工(ねじれ防止)+サンフォライズド加工(防縮)の3工程を行い面を整えますが、ヴィンテージのキバタデニムの風合いに寄せるため特殊なサンフォライズ加工を施し、縮みは最小限に、捩れと毛羽立ちはヴィンテージ同様に発生するような生地になっています。
さらに今回は糊がついたままの未洗いの生地を使用しているため、ゼロから育てて当時のような迫力ある色落ちを目指すことができます。
私も早速購入、今回はあえて洗いをかけずに生履きで穿き込みを始めました。
もちろんサンフォライズド加工を施しているとはいえ、縦横2cm程度の縮みは発生しますし、捩れが出てきてアタリはズレますが、あまりデリケートにならずに愉しもうかと思います。
写真上が新品、下が実際に半年ほど穿き込んだ着用サンプル。
サンプルは洗いが2回ほどですが、一般的なデニム生地よりも深みのある色落ちをしているのがお分かりいただけるかと思います。
シルエットは深めの股上、ゆとりのあるワタリからズドンと落ちたワイドストレートで、ブーツなどボリュームのある靴を持ってきたいところ。
裾長さもレングス30~31程度といった所で、お好みでロールアップすれば丁度いいくらいかと思います。
今でこそコインポケットと呼ばれている小さなポケットは、元々懐中時計を入れる為の”ウォッチポケット”で、このジーンズにはやや高めの位置についているのが特徴的です。
始めはオーバーオールだったものが、上側を無くして「ウエスト・ハイ・オーバーオール」と呼ばれていたことからも分かる通り、この高さもオーバーオールから移行していた当時のディテールからきています。
股下リベットも現行品では見なくなった重要なディテール。
大戦以降に無くなった部分ですが、やはりここを見ただけでテンションが上がるのは私だけでは無いはずです。
バックにはかなりレアなディテールも取り入れています。
リーバイ・ストラウスが初めてズボンを作った際、非常に簡素な作りで今では当然ある後ろのヨークが無く、両サイドにタックが入るだけでした。
その部分を踏襲しつつもオリジナルでさらに縦横にダーツを入れることで、立体的なヒップ周りが生まれます。
他のジーンズでは見ることのできないディテールですね。
バックポケットも四角に近い横広の形が目を引き、当然こちらも打ち抜きの剥き出しリベットを採用しています。
そして特徴的なシンチバックル。
こちらもオーバーオールからの名残ですが、よりヒップ周りのフィット感を高め、ジャストサイズで穿かれる方はベルト無しでも大丈夫かと。
お好みの位置で刺して調整して下さい。
現代ではあまり使わくなったサスペンダーボタンは無くしたスッキリとした作りです。
ヴィンテージディテールが合わさることで、トレンドのワイドシルエットとはまた違った印象を魅せるワイドストレート。
今回デザイナーが実際に穿き込んだものと並べて撮影しましたので、参考になれば幸いです。
ジーンズを穿き込む楽しみを、当時のロマンと一緒にぜひ感じていただきたいところ。
皆さまのご来店、お待ちしております。
■ Coal Mine Jeans ■
Material/ 100% Cotton
Color/ INDIGO
Size/ 30, 32, 34, 36
Price/¥26,400(Inc Tax)
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