LESS IS MORE


モデル身長172㎝、体重57㎏、サイズL着用

デザイナーは経験を積むほど、自分の為ではなくお客様のためのデザインを指向するようになってくると思います。(なる…..はずです)

勿論『自分好み』といったものは入ってくると思いますが、好みとユーザー価値を別に考えることができ、そこで取捨選択を行っていきます。

自分はデザイナーになったことはありませんが、ある方から聞いた話です。

デザイン業界含め、アパレル業界でも『Less is more』(少ない事は豊かなこと)ほど繰り返えされている言葉はないでしょう。

ドイツのインダストリアルデザイナーのディター・ラムス氏はこれを文字って、『Less but better』(より少なく、しかしより良く)と云っています。

そんな言葉が上手く合致する、お取引先様含め、お客様にも毎シーズンご好評頂いていますミニマムなアノラック『Explorer Parka』のご紹介です。

60年代のアウトドア・ミリタリーパーカーがデザインソースになっているこちらのパーカー。

クラシカルな佇まいが現在のモダンでアーバンな感じとは一線を画します。

素材はCotton×Nylon(Oxford)から綿100%のオーガニックコットン(Popline)に変更されてから、比較的薄手で軽く柔らかい生地感は使い勝手が良く、インナーとしても収まりが良いとお言葉を頂戴しています。

オーガニックコットンになる事でシャリ味が軽減され、生地自体がソフトでマイルドになりアウターでありながらも、レイヤリングの選択肢がより広がった取り扱いの良い生地感となっています。


まず目に留まるのが、ハイネック仕様のジップフロントにフラップポケットのみというシンプルなデザイン。

中央に堂々と鎮座する大振りなフラップ付きのカンガルーポケットは使い勝手もさることながら、アノラック(被り)でしか表現出来ないデザインの1つ。

あとは何と云っても、布帛の被りモノ、特にアノラックパーカーは単体で着こなしを固めるビジュアルの強さがセールスポイントです。

インナーを多少疎かにしても、その上から羽織るだけで、良い意味で着こなしに『蓋』をしてくれる為、ちょっと近所に出かける際など重宝致します。

デザインとしても目を惹くWALDES社のフロントジップは、着脱を容易にさせる効果があり、インナーを魅せたい際や体温調整などのベンチレーション的な使い方も効果的かと思います。

顎まですっぽりと覆うようにマチの分量を入れてパターンされた大き目なフードは、帽子を着用しても十分に余裕のあるサイズ感です。

身巾は緩く(M寸64㎝)ボリュームを持たせた綺麗なAラインシルエットで着脱に関しましてはさほど苦ではありませんが、アノラックとしてはこのくらいのボリューム感が嬉しいポイント。

脇の下にはアイレット、ポケットは中央より下のみセパレートになった珍しいカンガルーポケットです。

裄丈も若干長めで袖口のリブで調整可能ですが、袖のたるみ具合も良い感じかと。


ハイテクでもオーバースペックでも無く、むしろローテク寄りですが普段着として様々なシーンに対応し、十分な機能が盛り込まれたファッション的要素の高いクラシックパーカー。

何と云ってもこのビジュアル、ルックスが一番のアイデンティティーかと思います。

秋のアウターとして、冬場にはフード付きのインナーとしてシーズン通して活躍してくれる頼もしい相棒ですが、ショーツとの合わせも個人的には◎

必要な要素を必要な分だけ残して調和させること。

良いデザインとは全てを削ぎ落とすことかと思いがちですが、考えられた結果が削ぎ落とされた状態と酷似しているだけかとも思います。

よく買い物に行く”SEIYU”の『みなさまのお墨付き』シリーズではありませんが、支持率は高いと思われますので気になる方はオンシーズンになる前がおススメです。

■ Explorer Parka -Organic Cotton Popline- ■

material/ 100% Cotton
color/ OLIVE,KHAKI
size/ S.M.L
price/¥33.000(Inc Tax)

Explorer Parka -Organic Cotton Popline-商品ページ→https://shop.brick-layer.jp/?pid=157248208

Bricklayer Horii