40’s French Coveralls & M-47 Trousers
ミリタリーやワークといった過酷な環境下の中、十二分に耐えうる作業が出来るために考え抜かれたディティールが、遂にはファッションとなる。
その機能先行のデザイン、いわゆる”用の美”というものに心惹かれます。
デザインやディティールが各国間で違うところ、国の立地や環境がそうした違いを生み出していると思います。
本日は何とも言い難い上品さがあるフランスモチーフの商品のご紹介です。
今季はセットアップでの展開は全6型ありますが、その内の1つフレンチカバーオールとM-47カーゴパンツをソースにしたセットアップになります。
素材は遠州にてシャトル機で高密度に打ち込んだ平織り生地にパラフィン(蝋引き)を含浸させ硬さを出したオリジナルの馬布(ばふ)を採用。
21SSで初めて採用した生地になりますが様々なメディアに取り上げて頂き、好評を博した生地です。
あまり聞き慣れない生地ですが、乗馬をする際に敷く、高密度の綿生地のことを言います。
馬布の種類も様々ですが特徴として『強靭』『薄手』『軽い』の三点に尽きます。
初めは自立するほどの硬さがありますが、生地の厚みはそれほどでも無く、着用しているうちにパラフィンが落ちて柔らかくなり、身体に馴染んでいきます。
数回洗濯しましたがハリとコシは健在で、コーティング(硬さ)が取れ歩く度にパリッとした音が小気味よい感じでとても良い質感・生地感です。
摩擦や引っ掻きでチョークマークが発生する場合がありますが、パラフィン加工特有の”アジ”として捉えて頂ければと。
1940年代のユーロワークジャケットをイメージソースにデザインしたスタンドカラーのカバーオールジャケット。
フロントにはパッチポケット仕様の大振りなポケットが3つ、4㎝幅のスタンドカラーはシャツは勿論、タートルネックやフードパーカーなど、レイヤリングに適した高さに設定されています。
当時のユーロワークジャケット同様に巻き縫いは使用せず、折り伏せ縫いにて丁寧に仕上げています。
スタンドカラー、カフス付きの袖口など、全体のバランスはフレンチカバーオールと云ったところでしょうか。
クラシックな雰囲気に合うようにラッカー加工した艶感のあるボタンを使用しており裏側には力釦が付いています。
ぱっと見ここですよ、と主張する強いデザインは無く、シンプル且つミニマムに纏まった印象です。
裏地も無く秋口にはアウターとして冬場は中間着として使え、ここ最近の傾向としてカバーオールやシャツジャケットの”羽織り系”のニーズは多く着用時期が長い為、重宝すると云った声を良く耳にします。
ボックスシルエットで身巾は60㎝(M寸)と広く採っている為、インナーにニットなども合わせても干渉しないシルエットで着丈はでヒップに掛かる程度の長さになっています。
『素材が主役』でありますが、クラシックなデザインにマッチしたカバーオールは、ヴィンテージやフレンチワーク好きには垂涎のジャケットですね。
■ 40’s French Coverall -Buff Cloth Parafin Oil Finish- ■
material/100% Cotton
color/CHARCOAL,NATURAL
size/S.M.L
price/¥35.200(Inc Tax)
40’s French Coverall -Buff Cloth Parafin Oil Finish-商品ページ→https://shop.brick-layer.jp/?pid=163079254
『流行っている』ことに価値や安心感を求めるような性分でもありませんし、逆に『流行っているから』嫌だと思うひねた根性も無くなりました。
しかし、流行っていると目に付く機会も増え、魅力を再確認・再認識するこもあります。
M-47はそのアイテム自体の魅力もさることながら、『流行』や、『プレミア』、『ヴィンテージの枯渇』など、洋服自体とは別の、副次的な要素が加わる一方です。
人気が出過ぎたために『流行りのアイテム』という印象が少なからず出てしまいましたが、本来は流行り廃りとは無縁にある定番のアイテム。
ブリックレイヤーでもDEAD STOCKの前期・後期のサイズ『33』を1万6千円前後で販売していた事が懐かしくもあります。
ミリタリーやヴィンテージ好き以外の方にも好まれる『M-47』カーゴパンツ。
ファッションアイテムとしてミリタリーの枠を超えて、今や定番アイテムとして君臨しています。
仏軍が開発した多くのアイテムの中でも最高傑作と謳われるほど、細部に至るまで高い完成度を誇る逸品です。
両脇のフラップ付きの大きなポケットと裾のアジャスターが特徴的なカーゴパンツ。
こちらのパンツを語る上で必ずマルジェラの名前が付いて回りますが、それほどフランスの縫製技術の高さや手の込んだ作りは世界中から名作と称されています。
このパンツを限った事ではありませんがこのM-47を作る上でシルエット・生地感・縫製の3つの要素は重要なファクターです。
力量が試されるパンツとでも云いましょうか、『しっかりとした物作り』を謳っているブランドのみ許される作り込みの凄さが、デザイナーの職人気質な人柄にピッタリなトラウザーかと。
3面マチになっている為、カーゴパンツのボリューム感があり、膨らみが他にはないアイデンティティーとなっています。
2重に取り付けられたボタン、フラップ裏の当て布、サイドポケットは生地を割って縫製しポケット口にはカンヌキ留め、股下の当て布、膝のダブルニーなど、補強を目的に作り込まれた良い仕事は挙げればキリが無いほどに丁寧かつ細かく作り込まれたデイティールです。
デザインは深めの股上に太目のシルエットでトップボタンが2つの前期モデルがモチーフですが、シルエットは少しテーパードの利いたフランス軍らしい後期型のシルエット。
デザインは前期でシルエットは後期型の進化型とでも云いましょうか、合わせ易いラインとなっています。
何度か洗濯をしましたが、丈が1㎝弱の縮みのみだった為、サイズ選びは通常で宜しいかと思います。
私はSサイズでジャストサイズですが、ワイド志向の方はワンサイズアップぐらいが許容範囲かと思います。
カーゴポケットやバックポケットはボタンが引っ掛からないようにダブルフラップでボタンが隠れるディティール。
脇には巻き縫いのダブルのチェーンステッチでスパイスを加え、これはまさに『ディティール(縫製)の玉手箱』。
着用時の股のあたりや腰周辺の形は絶妙に綺麗で、シルエットは緩やかにテーパードしており、着用した際のシルエットは◎で、甲低の革靴はベストマッチと云えるでしょう。
新色のNATURALを加え、今季は3色でのラインナップです。
オリジナルには無いカラー展開にする事で、無骨さは軽減され、どこか品の良さを伺わせる1本かと。
採算度外視とも云える破格のお値段となっています。(泣)
長々としたブログとなってしまいましたが、明瞭簡潔と往かないところもこの『40’s French Army Trousers』の魅力の1つではないでしょうか。
云うならば究極のミリタリーパンツが米軍のM-65で(機能的な意味)、至高のパンツがM-47(デザイン的な意味)かと思います。
21SSの反省点を活かし、今季は若干多くストックしていますが気になる方はお早めに。
先日、Bricklayerにてご購入頂きグッドタイミングでアニキこと片野さん @eijikatano ご来店。
ご購入頂き約2か月…良い感じに穿き込まれたこちらのパンツにパリッとプレスを効かせたイタリア軍ヴィンテージシャツとウィングチップを合わせた”アニキな着こなし”がとても腑に落ちるとういか…『はい、コレ正解ですね💯』ですね。
Comming Soon…
■ 40’s French Army Trousers ■
material/100% Cotton
color/CHARCOAL,NATURAL,BLACK
size/S.M.L
price/¥27.500(Inc Tax)
40’s French Army Trousers商品ページ→https://shop.brick-layer.jp/?pid=157655512