2020年12月19日
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Product
Fishtail Parka
モデル身長172㎝、体重57㎏、サイズS着用
防寒用パーカーとして、初代は1950年代に米軍に採用された通称”モッズコート”。
起源は『Parka Shell M-1951』という軍用パーカーで、このパーカーはアメリカ軍が極寒地域での防寒衣類として使われてきました。
欧米においては一般的にモッズに愛されていたことからモッズパーカー、あるいは燕尾状の裾の形状から
フィッシュテールパーカーと呼ばれ、*A VONTADEが得意とするアイテムの1つ。
普及した理由の1つとして、大量のサープラスがイギリスに渡ったことや、フランスの名店”エミスフェール”でフィッシュテールのディティールの
アイテムを取り扱っていたなど事など諸説ありますが、その後はご存知の通リ定番コートの1種として認知されています。
本日は真打登場、『M-51 Fishtail Parka W/Liner』のご紹介です。
素材には以前ブログでご紹介したM-65 Field Jacketと同じコットンナイロングログランを採用。
ご紹介してからというものの、目の肥えたお客様もご納得の様子で気に入って頂けました。
グログランとは固く密に織られた横方向に『うねり』のある平織りの織物の事を云います。
フランス語でGROS(粗大な)、GRAIN(木目)からその名が付きました。
その生地に塩縮加工を施す事で油分の抜けたドライタッチな風合いになり、10%程度の縮みが加わる事で、
限界まで目詰まりさせたバルキーな素材に仕上げています。
端的にお伝えすると60/40クロスに比べ、ハリと硬さの強い迫力のある生地感で、着込む程にエイジングを愉しめる素材です。
デザインは米軍のM-51コートをデザインソースにし、肩のエポレットを外したたデザイン。
肩の落ち方がスッキリと綺麗に見えます。
基本デザインはオリジナルを踏襲し、フード一体型でフロントはZipper+Snap Buttonのダブルフロント仕様。
滑りの良いジッパーはWALDES社の綿テープ8号ZIP、蝋引きのドローコードにするなどモディファイしています。
ウエスト位置にはドローコードが付き、シルエットをアレンジ可能です。
ライナーを外して裏っ返せば単体でボタンフロント、ポケット付きの『ジャケット』として成立しています。
このライナーはミリタリージャケットのインナーに使用されている、オニオンステッチが特徴的なキルティングライナーです。
ミリタリーキルトとリップストップの生地が耐久性を生み、ミリタリーテイストを残しながらもファッションアイテムとして昇華しています。
*A VONTADEでハイブリッドな生地を使うのはレアですが、このシンサレート侮るなかれ、マイクロリップ×高機能中綿シンサレート<EZ SOFT>を
使用している為、ダウンに匹敵するほどの保温性を持ち合わせています。
シンプルなノーカラーデザインになる為、マフラー等でデコレイトすると上手く纏まります、夫婦兼用なんてのも良いですね。
コートのアイデンティティーでもある前後の裾の長さが異なり、身巾や袖巾、腰回りにボリュームのある
Aラインシルエットは単純に『美しい』し『恰好良い』ですね。
裾が燕尾状に先割れした裾広がりなフィッシュテールに、うっとり魅了されていまいます。
インナーにジャケットやローゲージニットを着る事を想定し、オリジナルに近いシルエットを踏襲しています。
この『ボリューム感』は外す事の出来ない、パターンメイクの1つです。
オリジナルのコットンサテンに比べ、見た目以上に軽い仕上がりです。
実物はOG107と呼ばれるオリーブグリーンの色味ですが、カラーリングがブラックになるとシックな印象に。
ファッションと機能性が偏り過ぎない、両立したバランスの取れた渾身のアウター。
好みや季節によってアレンジ可能な、3シーズン対応です。
実直な作り込みに歴史的なアプローチを投影し、着込む程に愛着が湧いてくるそんな1枚かと思います。
このアイテムに限った事ではありませんが、配色や細かなサイズ感の調整などで時代にフィットしつつも根幹は芯の通ったデザインナーの美学が投影された、
男らしくもカジュアル過ぎず品を保ったこのコートも年代や時流を問わずに愛せるフィッシュテールパーカーかと。
ビシャビシャな接客を浴びたい方もそうでない方も、ご来店をお待ちしています。
■ M-51 Fishtail Parka W/Liner ■
material/65% Cotton,35% Nylon
color/BROWN,BLACK
size/S.M.L
price/¥78.000+tax
M-51 Fishtail W/Liner商品ページ→http://shop.brick-layer.jp/?pid=154651569
Bricklayer Horii