Gardener Shirt Jacket -40/2 Hard Twist Yarn Oxford-
先日のスタイル#277でも登場した、Gardener Shirt Jacket のご紹介です。
素材は40番手の双糸を強く撚り合わせたオックスフォード生地。限界まで撚りの回転数を上げているのでシャリ感があります。
2本の糸を撚り合わせている双糸は、1本の単糸に比べ強度があり、綿100%ながらにナイロン混のような手触りですが、
製品洗いで水を通した際に2本の撚り糸が膨らんだことで、ドライなタッチの中に微かに『フワッ』とした質感も感じてもらえると思います。
以前ブログでご紹介したStand Collar Atelier JacketⅡは20番の双糸の強撚糸を使用しているので、生地のウェイトは半分ですね。
生地を擦りあわせた際にあちらが『ジャリジャリ』という感じであれば、こちらは『シャリシャリ』という感じですかね。
微妙なニュアンスの違いですので、できれば店頭で比べて頂きたいところ。
ただ半分といっても衿を立たせれば、写真の通りに衿先まで『ピシッ』と自立するので、素材のハリ感は健在です。
1900年代初頭のフランスの農夫が着ていたであろうリネンジャケットをイメージソースに、着丈を少し長めにとったAラインのシルエットにアレンジしています。
身幅も確保しているので、首元がやや詰まった印象になるボートネックでもスッキリと収まります。
スエットぐらいの厚みのある素材の上からでも着用可ですね。
ボタンは直径14mmのパラシュートボタンを搭載して、ミリタリーエッセンスに加えています。興味を引く名前ですよね。笑
名のとおり、落下の際の風圧でも取れないように縫い付けボタンが改良されたものなので、日常生活でとれる確率は0に等しいですね。
ボタン下のテープは浮いた状態なので、指が入って留め外しのしやすさも理に適って嬉しいポイントです。
また14mmというと、シャツにしては少し大きく、ジャケットにしては少し小さいといった印象になるのですが、
レールのように綺麗に敷かれたテープと一体となってオーラを放つ、このボタンがでしか出せない雰囲気に全体が纏まっています。
そもそもイメージソースの『農夫』のジャケットとは真逆を衝突させ、良い塩梅に融合させてしまうところ…。
デザイナーのセンスと遊び心を感じます。
大きめのサイドのパッチポケットや後ろセンターの接ぎ等からアウター的要素を組み立てています。
パッチポケットはよく見かけるダブルステッチの仕様ではなく、シングルステッチで外側はフラしています。
前立て無しのフレンチフロントでスッキリとした外見を持ちつつ、フラし部分等の『うねり』からスパイス(ワーク要素)が程良く効いています。
着用を重ね、後に自然な風合いにフェードしていく様子もお楽しみ頂けるとおもいます。
SSシーズン、プッシュ中のレッドカラーも勿論ご用意あります。
写真の色目だと少し明るく見えますが実物はもう少し深みのあるHARVEST REDですので、普段のワードローブにプラスしてもそれ程、派手ではないですよ。
さわやかな印象のギンガムプルオーバーと合わせ『SHIRT ON SHIRT』のスタイルです。
シャツジャケットと名前がついておりますが、扱いとしては
『(シャツテールの)カバーオール』
が正解ですかね。
そう考えると着用シーズンは長く、アウターとしても使っていただけると思います。
ただ春はもうすぐそこですので、軽快にいきましょう。
Bricklayer コースケ